第1回新型コロナウイルス対策緊急まちづくり対話集会開催内容
第1回「新型コロナウイルス対策緊急まちづくり対話集会」は、新型コロナウイルスを乗り越えるために市民と行政がそれぞれの立場で何ができるのかをテーマとして、旭川観光社交組合の皆さんと意見交換を行いました。
日時など
日時
令和2年6月8日(月曜日) 午後4時から午後4時30分まで
場所
フィール旭川7階シニア大学
(旭川市1条通8丁目)
出席者
- 旭川市長 西川将人
- 旭川観光社交組合
(団体の出席者5人)
対話の内容
市長あいさつ
皆さん、こんにちは。
観光社交組合の皆様には、三六街の様々なイベントをはじめ、また、市民の皆さん、あるいは観光や仕事で旭川に来られた皆さんに、おもてなしの気持ちで、やすらぎと楽しみを提供するとともに、旭川をPRしていただいていることに感謝し、御礼を申し上げます。
世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大し、旭川市においても2月22日に最初の患者さんが確認されました。それから断続的に12名の方の感染が市内で確認され、様々な感染防止対策が求められることとなり、お店を経営されている方々にとっては非常に大変な3、4か月だったと思います。
幸い旭川市では、最後に感染者の方が出たのが4月17日で、それから1か月半以上新たな感染者が出ておらず、市民の皆様が感染防止対策に取り組んでいただいた成果だと感謝しております。また、この間、北海道から飲食店等の皆さんに休業要請が出され、先月末まで休業を続けられていた方も多数いらっしゃったと思います。
先ほど、2軒のお店を見せていただき、お話も伺いましたが、お客さんは、まだ以前の状況まで戻っていないとのことでした。北海道が、一つの節目となる6月18日まで注意喚起している影響からか、まだ市民の皆さんが飲食店へ足を向けにくい状況も少しあると思っているところです。
市として、これまで、色々な緊急支援対策を進めてまいりましたが、今後、第3次緊急支援対策も予定しておりますので、市としてどのようなお手伝いをできるか、今日、皆さんから現状を聞かせていただくことができればと思います。
新しい生活様式や新北海道スタイルなど、様々な取組が求められておりますが、先程見せていただいたお店も、しっかりと感染防止に取り組んで、お客さんを受け入れられる環境づくりを進めていただいており、本当に感謝をするところでございます。是非、そういった状況も市民の方に知っていただいて、安心して飲食店を、また、三六街を利用していただけるように、私もいろいろな機会にPRすることができればと思います。大変な状況が依然続いているかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。
意見交換
(参加者)
この組合があってよかった。こんな大変な時にみんな一丸となって話し合える仲間がいるのはいいことだと思う。
みんなが大変で、人のことより自分のこと考えなければならないはずだが、組合ではお互いに意見を出し合い、まとめてきたので、一人ずつ話を聞いてもらいたい。
(参加者)
全国的なテレビを見ても、夜の店にはお客さんが足を向けていない。
先程2店舗を見てもらったとおり、各店では色々な努力、お金を掛けた対策をしているので、市民の皆さんにはさんろくにも出てきてもらいたい。
家族単位の場合は郊外のお店の方が安全なイメージがあると思うが、さんろくは感染対策を強く意識しているので、密にならない環境づくりをしている。
市内には本州の企業や北海道の企業もあり、それぞれ足並みが違う。例えば、本州の企業が9月くらいまでステイホームを求めたり、道内の企業でもまだ飲みに行ってはいけないと言っている。
安心してくつろげる店舗提供をしているので、経済を回すという観点で、足を運んでほしい。
(参加者)
ほとんどのお店が営業を再開しているが客足は戻らず、日々お客様を待っている状況である。
こちらから「来てください」という発信もまだまだ難しく、店側がいくら安全対策していると言っても、お客様自身がこの数か月の自粛で宅飲みに慣れてしまった。家族もそれに慣れ、たまに出たい気持ちになっても、出るきっかけがないという声を聞いている。
(市長)
生活のパターンが変わってしまったということはあります。
(参加者)
週に2~3回さんろくに通ってたお客様が仕事と家の往復だけになった。
色々な会議等もなくなっているので、少しずつ開催していただいて、そこから出歩けるようにしてほしい。
他市町村からも会議に来て、その帰りに色々なお店を見ていただけるよう、市長が発信してほしい。
(参加者)
私たちも新北海道スタイルを参考に感染防止策を示すポスターを作って、組合員に配付し、店頭に掲示の上実行してもらっている。
組合員一丸となってやっていこうとしているが、夏まつりもなくなったので、今後の復興に向けてのイベントを考えている。
(参加者)
さんろくでは年間結構な数のイベントを開催しており、その都度御協力いただいていることに感謝する。
今年3月6日に予定していた「さんろく感謝の日」というイベントも延期になったままとなっているが、これを早めに開催したい。
感染が落ち着いている今の状況であれば、お客様の数やイベントの仕方を工夫し、密にならない対策をとりながら、さんろく祭りも中止になった8月から少しずつイベントを開催させていただきたい。
内容と日時は未定だが、店の安心安全を市長自ら体験してもらい、市民の皆様に発信するよう協力をいただきたい。そうするとお客様が安心して来てくださると思う。
さんろく祭りがなくなって寂しいというお客様からの意見が多いので、代替イベントがあればいいと思っている。
(市長)
是非、いろいろなイベントを復活していただきたいと思います。
8月にどのような状況になっているかはまだ分かりませんが、このまま終息に向かっていけば、かなりいい状況になっているのではないかと思っています。
新北海道スタイルなどの感染対策等も講じていただきながらイベントを開催していただければ、PRになっていくと思いますので、そのときは私も協力させていただきたいと思います。
(参加者)
私たちが今こうしてお休みをいただいて、国や市からは助成金を少しずついただいている。
この3か月くらいは、なんとかなったとしても、今後お店を営業したり色々なイベントをするに当たり、助成金があるのかを心配しています。
(参加者)
先週末、やっとさんろく街にも人が出てきている感じがした。
この場で仕事をする者として、うれしさと、また頑張らなくてはならないという思いで、仕事をさせていただいた。
2月末から3か月以上にわたって非常に厳しい状況で、さんろくだけでなく全国で頑張っていた。
国をはじめ旭川市も今回、たくさんの支援策を打ち出していただいた。持続化給付金、休業協力金などの支援があることで、非常に苦しい中でもなんとか頑張れた。
この先、終息時期の見当もつかない中、今後の更なる支援策を期待すると同時に、どこまで対策してもらえるのか気がかりである。
国は補正予算が通り、家賃補助も進んでいる。先日、国土交通省の、道路に店を出せる話の発表も見た。
市長はじめ市として、飲食業だけではないと思うが、中心市街地活性、飲食業支援という部分で、今後何か考えていただける追加支援策があるのか教えてほしい。
(市長)
これまで第1次、第2次の支援策を議会に提案して進めています。
今後、6月中に第2回定例会もありますので、それに向けて市内の飲食店の皆さんや商店街の皆さん、またさんろく街をはじめとする飲食店の皆さんにどのような形で支援できるか、正に今、内部で鋭意検討しているところです。
何らかの形で次の議会でお示しできるように、また、今回は今までと少し性格が違って、これから回復に向けていく段階に入りつつあるので、回復に向けてどのようなお手伝いができるかという視点から事業を組み立てていきたいと考えています。
(参加者)
現在調査中ではあるが、かなりの数のお店が閉店した。
6月1日から営業を再開し始めたので、シャッターが下りている所が、休んでいるのかやめたのか分からないが、借金を背負っている人もいる中で、みなさんがどのように生活しているのか考える。
色々な人がいる中で、私たちはさんろくでみんなに元気を与えるという使命感を持ちながら仕事をしている。
今、私たちが市と一緒に一つでも打開策を見つけていかなければならない思うので、今後とも、このように話し合えたらありがたい。
(市長)
観光社交組合の皆様には、いち早く3月の段階で要望書を届けていただいて、非常に厳しい状況について、お話を聞かせていただいたところです。
あれから3か月、皆さんがこの間耐え忍んでいただいたというか、本当に厳しい状況の中で、頑張ってきていただいたことに感謝と敬意を表します。
(参加者)
旭川の人は本当に真面目で、みんな本当に店を閉めていた。そういう意味で団結力はある。
みんなにそういう気持ちがあれば、何か打開策が出てくると思うし、市長がここでみんなと一緒になって、こういう事をやろうというものを考えてくれたらいいと思う。
(市長)
先程イベントの話がありましたが、新しい北海道スタイルに合った形ですばらしいイベントができたらいいと思って聞いていました。
その時には、市もお手伝いしますので、是非頑張っていきましょう。
(参加者)
旭川全体が良くならなければならないので、私たちの役割として、みんなを癒やせる空間を提供することが大事だと思っている。
(参加者)
一度お店を案内するので、さんろくを視察してくださるとありがたい。今のお客様の状況を見ていただくのも一つだと思う。
(市長)
そのような機会も是非作っていただいて、時間を調整していただければと思います。
(参加者)
先程うちの店で感染対策のスクリーンを見ていただいた。ビニールもなかなか手に入らない状況でスクリーンを設置したが、正直のところかなり高額だった。
既に持続化給付金をいただいていること、お客様にたくさん来ていただくにはスタッフも健康でなければならないこと、スタッフの安全も考慮して設置した。
(参加者)
みんな疲弊しているので、そのような対策に何十万円も投資できる店は少ない。投資するにしても、皆さん借金をしている。
(市長)
なかなかそこまで手が回らないという方は多いと思います。
(参加者)
そのような対策への支援が少しでもあると良いと思う。そうすれば対策を講じる店が増えると思う。
(参加者)
助成金の手続も、もっと早くできれば本当に助かる。
(参加者)
正直言うと、スナックなどがあのように仕切られるのは、すごく悲しい。
自分たちで飲むのは勿論ですが、色々な方と意見交換したりできる場だったのに、それが遮られるのは悲しい。
(参加者)
でも、今はそうしなければいけない状況なので、早くあのスクリーンを全部上まで上げられるような状況になってほしい。
スクリーンは賛否両論で、必要ないと言う人もいれば、「これなら安心だ」とすごく喜んでくれる人もいる。
やはり、安心して楽しくお酒を飲める状況でなければいけない。どこのお店でも対策できるようになるといいと思うので、検討してほしい。
(市長)
その考えは素晴らしいと思います。
(市長)
あと、皆さんがどうしたら以前のように外に出ようというマインドになっていただけるかが問題ですね。
(参加者)
出かけないことに慣れたと言う人もいる。
(市長)
お店の規模や従業員の数もそれぞれ違う中、皆さんが外出するには、どういう仕掛けをしていけばいいのかがすごく大事な気がします。
(参加者)
理由がないと出てこない。
今の状況では、私たちが「遊びにきてください」とは、なかなか言えない。そうでなければ、みんな一生懸命営業活動ができる。まだそこまでできないので、何かのきっかけを少しずつ作っていくしかない。
密にならないようにお客さんの数を制限し、大勢が集まるのではなく、分散できるようなイベントを小規模でもいいのでロングランで行うなどの方法を考えている。
私たちも久々の会議でみんなに会い、とてもうれしかった。以前は毎週水曜日会議をしていたが、今はイベントがないので話し合うこともない。
みんな自分の苦しさでいっぱいで、お互いにどうやって慰め合ったり、話し合ったらいいのかという状況だ。
(市長)
今年は食べマルシェも中止を決定し、市の行事も大きなものは9月いっぱいまで中止にしました。10月以降はまだ決定していないので、できれば10月以降は昨年やっていた行事を普通にできるようになればいいと思っています。
先程、会議もなくなったとお話しされていましたが、大体、夜に会議・会合があって、その後、さんろく街に流れていくというパターンが定着していたのに、その前段の会議がなくなってしまうと、仕事が終わるとどうしても家に帰ってしまうので、その流れを止めないといけないですよね。
早く会議も以前のように普通にできるようになればまたさんろく街にも行きやすくなる雰囲気になると思います。
人の流れをどう作っていくかだと思います。
(参加者)
今年、JCさんの大きな大会が旭川である予定で、3千人くらい来ると聞いていたが、それもなくなり、まち全体にも大きな影響があると思う。
(市長)
民間団体の例会も、今月辺りから少しずつ戻ってきています。そのような会議が少しずつ戻ってくると、また雰囲気が変わってくると思います。
市長お礼のあいさつ
今日はどうもありがとうございます。このような時期なので、30分という短い時間で現場から貴重な大変な状況にあるお話を聞かせていただき、どうもありがとうございます。
今日いただいたお話を踏まえて、今後、市としても然るべき対応を取ってまいりたいと考えております。また、皆さんには、本当に大変だと思いますが、引き続き感染防止の対策を十分心がけ、第2波、第3波という話も全国的には言われていますので、完全に終息させるために御協力いただき、同時に、一日も早くお客さんに戻ってきてもらえるように、いろいろなイベントを含めて、市としても策を講じて、市民の皆さんのマインドを高揚できるような取組もしていきたいと思います。貴重な時間を取っていただきありがとうございます。