中原悌二郎賞について

情報発信元 文化振興課

最終更新日 2016年2月24日

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中原悌二郎賞について

中原悌二郎賞は、日本の近代彫刻史に優れた業績を残した旭川市ゆかりの彫刻家「中原悌二郎」を世間に広く知らせるとともに、日本の彫刻界の発展に貢献する目的で、1970年(昭和45年)に旭川市が開村80周年記念事業の1つとして始めた彫刻の全国賞です。

この賞は、日本国内で発表された日本人作家の優れた作品の中から、中原悌二郎賞1点、中原悌二郎賞優秀賞1点(この選出点数に準じない開催年もあります)を選び、中原悌二郎の誕生日である10月4日(又はその前後)に旭川市で贈呈式を行っています。

2009年(平成21年)の第36回からは中原悌二郎賞1点のみの選考となっています。彫刻専門の賞としては、日本で最も長く続けられ、優れたものであると評価されており、受賞作品のコレクションは日本の現代彫刻の流れを一目で見渡すことができるものとなっています。

なお、2003年(平成15年)の第33回からは、2年に1度開催するビエンナーレ形式となっています。

また、中原悌二郎賞の主催は、旭川市・旭川市教育委員会で、事務局は中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館にあります。

彫刻作品婦人誕生の写真

第1回中原悌二郎賞受賞作品
木内 克 <婦人誕生>

中原悌二郎賞受賞作品一覧へ

第40回中原悌二郎賞の選考結果について

第40回中原悌二郎賞の選考委員会は、平成29年5月27日(土曜日)、旭川グランドホテルにおいて開催され、選考委員の審議の結果に基づき、青木野枝(あおきのえ)氏の「原形質/2015」に決定いたしました。
なお、第40回中原悌二郎賞は、平成27年4月1日から平成29年3月31日までの2年間において、国内で発表された日本人作家の彫刻作品が対象となり、510名の作家による813点の発表作品の中から、「原形質/2015」が受賞作品に選考されました。
贈呈式は、平成29年10月7日(土曜日)に旭川市大雪クリスタルホールにおいて開催いたします。

受賞作品

彫刻作品漢詩的の写真

第40回中原悌二郎賞受賞作品
 青木野枝<原形質/2015>

受賞の言葉

 

1980年代の終わり、ニューヨーク自然史博物館で北方少数民族の人々がつくったものを初めて見た。ひとけの無い通路を進んでいくと小さな細長い部屋があった。動物の骨や牙でつくられた留め具のようなもの。子供の玩具として丁寧につくられたもの。シャーマンのための道具。お守り。仮面。これはいったいなんなんだろう?と驚いた。こんなにきれいで繊細で強いものがこの世にあったんだ、こんなに美しいものをつくる人がこの地球上にいたんだ、と思った。

初めての感情だった。それはどんな絵画や彫刻よりも強く私の心の中に入ってきた。それは美術品としてつくられたものでは無い。けれどもこの世界に在るべきものとして生まれてきたものだった。それは世界と自分の臍の緒が切れていない状態でつくられたもの。世界の一部として作り手が存在している。身近にあるものを手に取って、それを全く違うものに変容させていく。それは私にとってつくることの重要な意味だと思った。自分はこんな美しく強いものをつくれるのだろうか。世界に対して一人で立って、その一部として生活をしているからこそつくれるもの。人がつくったものを食べ、人が屠った動物を食べる。何も手を汚していない。つくれるものは彫刻だけ。それはとても歪なことだと思う。ただ、それでも彫刻をつくりたい、と思うのだ。今のこの世界に私が生きていて、何かを信じるとしたらそれは彫刻をつくっていくという行為しかない。

 

北方少数民族の地でもある北海道で、この彫刻の賞を頂くことはとても嬉しいことです。ただ、この賞に値することを自分はしてこれたのか、省みるととても恥ずかしい思いにかられます。あの自然史博物館に入った時の気持ちを、また一から考え直して彫刻をつくって行きたいと思います。

青木野枝

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