薬について

最終更新日 2019年1月9日

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Q&A 薬について


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おくすりの保管方法で気をつけることは何ですか。

答え
おくすりの保管方法に関して、指示のあるものは指示通りに保管してください。

一般的に、おくすりの保管場所は冷暗所(気温が低くて直射日光のあたらないところ)で湿度の低いところが原則です。

家庭内でそのような場所といえば、冷蔵庫が最も良いといえそうです。ただし、粉薬の場合は冷蔵庫の中で結露してしまう恐れがありますので、フタの閉まる容器に乾燥剤と一緒に入れると良いでしょう。ただし、凍結させるとおくすりの性質が変化するものがありますので、注意して下さい。

また、小さな子供がいる家庭では、開けにくい容器に入れ、子供の手の届かないところに保管するなど、誤って口にしないように気配りする必要があります。

カプセルをはずして(錠剤を砕いて)飲んでも良いですか。

答え
カプセルや錠剤は、特別な指示がない限りそのまま服用するのが原則です。

カプセルや錠剤の中には、効果を持続させるために表面に特殊加工をして徐々に溶け出すようにしているもの、胃酸で分解しないように胃で溶けずに腸で溶けるようにコーティングしてあるもの、苦味の強い成分や食道付近をしびれさせる作用を持つためコーティングしてあるものなど、薬の性質によりそれらの形を取っていることがあります。

ですから、カプセルをはずして服用したり、錠剤を砕いて服用すると、おくすり自体の効果が強くなったり、半減してしまったり、飲みづらくなることがあります。

おくすりが飲みにくいときは遠慮なく医師や薬剤師に相談してください。カプセルをはずしたり、錠剤を砕いたりできるものもありますし、できない場合は飲みやすいおくすりへ変更できることもあります。

おくすりを水なしで飲んでも良いですか。

答え

一般的に、おくすりを水なしで飲むことはお勧めできません。

おくすりを水なしで飲むと、のどや食道に付着して潰瘍などの原因となります。また、誤って気管に入ってしまう危険性もあるので、「コップ一杯くらい」の水で飲みましょう。ただし、水分制限のある方など特殊な事情で水を多く飲めない方は、医師または薬剤師に遠慮なくご相談ください。

おくすりを飲む時、お茶と一緒に飲んでも良いですか。

答え

おくすりを飲むのに一番良いとされる飲み物は水や白湯です。お茶、お酒、ジュース、牛乳などは、お薬の効果を強くしたり、弱くしてしまうことがあるので、避けたほうが良いでしょう。

知り合いにもらったおくすりを飲んでも良いですか。
残ったおくすりを同じような症状に使っても良いですか。
おくすりはどのくらい長持ちしますか。

答え

自分の判断でおくすりを使用することは危険です。

おくすりはその人の、そのときの症状にあったおくすりが選ばれています。同じような症状であっても、同じ病気と単純に判断してはいけません。別のおくすりが必要な場合もあります。病気の判断は医師に任せて、その都度正しいおくすりを処方してもらうことが大切です。

おくすりの使用期限は、湿布や軟膏など使用期限や有効期限が表示されているものは、それが目安となります。しかし、これらの期限は、あくまでも開封前の適正な状態で保管した場合を想定したものです。適正な場所に保管されていないと、いかなる変化がおくすりに起こっているか全く予測できないことになります。また、調剤されたおくすりは患者さんの現在の疾患にあわせて処方されています。その使用期限は最長でも、次回の診察日まで、つまり処方せんに記載された日数と考えてください。

院外処方薬はどこの薬局へ行けば良いですか。

答え

「保険薬局」、「保険調剤」、「基準薬局」、「処方せん受付」などの表示があるところであれば、どこでも調剤できます。

院外処方せんのおくすりはいつまでもらえますか。

答え

院外処方せんの有効期間は、特に医師による記載がなければ、交付日を含めて4日以内です。あいだに休日があっても延長されませんので、必ず期間内におくすりを受け取るようにしてください。

ジェネリック薬品(後発品)ってなんですか。

答え

新しい効能や効果を有し、臨床試験(治験)などにより、その有効性や安全性が確認され、承認を受けている新薬(先発医薬品)が独占的に製造販売することができる特許期間が満了してから、成分、規格、効能などが同等であるとして承認される医薬品のことをジェネリック薬品と呼びます。開発費が必要ない分、おくすりの値段が安くなります。

治験ってなんですか。

答え

当院治験事務局のページを参照してください。

他の病院や診療所でもらっているおくすりを一緒に飲んでも構いませんか。

答え

自己判断での併用は絶対に避けてください。

別の病気でいつもとは違う病院で診てもらうことはよくあります。また、同じ病院内でも違う科を受診することもあります。そのような場合、自分が現在服用しているおくすりを必ず医師に申し出てください。

おくすりの中には、一緒に飲むと作用が強くなったり、弱くなったり、あるいは重大な副作用を引き起こすおそれのある組み合わせもあります。服用しているおくすりのことを黙っていると、知らないうちにそのようなおくすりの組み合わせを飲んでしまう可能性もあります。また、見た目や名前が違うおくすりでも、成分が同じものや同じ作用のものが重複して処方される場合もあるかもしれません。このようなことを防ぐために、現在服用しているおくすりは必ず申し出てください。

複数の病院を受診している患者さんは、かかりつけの薬局を決めて利用することにより、「おくすり手帳」でおくすりの飲みあわせを確認してもらえるので、安心です。

妊娠中のおくすりの影響について。

答え

妊婦に対するおくすりの服用については妊娠月数と胎児に及ぼすおくすりの影響を考える必要があります。しかし、おくすりの服用と胎児への影響については不明な点が多いのが現状ですので、自分で判断せず産婦人科の医師に相談しましょう。

頓服(とんぷく)薬ってなんですか。

答え

頓服(とんぷく)薬とは、発作時や症状のひどい時に用いるおくすりです。解熱(げねつ)、鎮痛、下痢、不眠、狭心症や喘息の発作などに効果のあるおくすりがあります。ただし、すぐ効かないからといって何回も使用するのはとても危険なことですので、医師の指示通り正しく使用してください。

服用時間について。

答え

食後 食事が終わってから約30分後

食直後 食事が終わったすぐ後

食前 食事をとる約30分前

食直前 食事をとるすぐ前

食間 食事が終わってから2時間ぐらい後

就寝前 就寝の約30分前

調子の良い時はおくすりの量を減らしても良いですか。

答え

特に指示がない限り、自分の判断でおくすりの量を調節することはやめてください。

調子が良いからといって自分で勝手におくすりを減らして飲んでしまい、病状が悪くなると、医師がおくすりの効き方が悪いと思い、おくすりをさらに増量してしまう可能性もあります。このようなくい違いが起こると正しい治療は行えません。正しい量を服用して、症状が良くなれば、その時点で医師はおくすりを減らしても良いかどう考えるでしょう。

また、おくすりの種類によっては、急にやめると症状がさらに重くなることも決して少なくありません。

おくすりの量について疑問があれば、自分の身体を良く知っている主治医に相談するようにしましょう。

処方薬は、医師の指示通り飲む。これが大切な心がけです。

当院薬剤科では、「知っておきたいくすりの豆知識」を配布していますので、興味のある方はご覧下さい。

知っておきたいくすりの豆知識(PDF形式 721キロバイト)