地域連携クリティカルパス

最終更新日 2016年2月24日

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退院後の診療と地域連携クリティカルパスについて

概要

北海道では、患者さまにわかりやすく安全で質の高い全道共通の医療を目指して「地域連携クリティカルパス(以下「連携パス」と表示します。)」を作成し、地域の医療連携に活用していただいています。「連携パス」とは、手術などの治療を行った病院(がん診療連携拠点病院)と地域の一般医療機関(かかりつけ医)が同じ診療方針のもとに共同で患者さまの治療に携わるために作成した「共同診療計画書」のことです。病気の経過を予測して適切な診療計画を立て、患者さまに納得していただいたうえで医師・看護師・薬剤師などが協力して診療にあたります(チーム医療)。診療方針について患者さまと医療者が共同で利用できる形に表しています。

目的

私たちはこの「連携パス」を用いて、われわれ、がん診療連携拠点病院と地域の病院や診療所が同じ診療方針で、安全で質の高い医療を提供したいと考えています。「連携パス」では、患者さまを中心に医師・看護師・薬剤師・医療ソーシャルワーカーなどの医療者が、検査結果や診療の方針を知ったうえで協力体制を作ります。患者さまには「私のカルテ」(患者さま用の携帯ノート)をお持ちいただくことによって、ご自身の診療計画の把握に利用していただきます。

「私のカルテ」

クリックすると、各がんの「私のカルテ」をご覧いただけます。

方法

具体的な連携体制については、治療開始後の落ち着いた時点(およそ退院1~6ヶ月後)から、かかりつけ医(地域の病院、診療所)が日々の診察やお薬の処方を担当し、がん診療連携拠点病院が節目(およそ3~12ヶ月ごと)の診察・検査を行います。病状に変化がみられた時や治療の副作用でお困りの時などに備え、夜間休日でも安心していただけるような連携の体制を作ります。

期待されること

「連携パス」に基づく医療連携とは、患者さまの主治医が複数になると考えることができます。異常の早期発見や、きめ細かな対応が望めます。病院や診療所の混雑が解消される効果もあるでしょう。「連携パス」を利用することで、患者さまやご家族のお話を、もっとお聞きできるようになるものと考えています。

同意と撤回の自由

私たちは共同診療計画書が患者さまの療養生活や診療の方針に合っているかどうかを吟味し、「連携パス」を利用する方が良いと考えた場合にお勧めします。患者さまやご家族と十分ご相談しながら運用をすすめますが、もちろん途中で中止することも構いません。

有害事項

「連携パス」を利用したことにより、有害事項が生じることはございません。

質問の自由

ご不明な点や心配があればいつでもご相談ください。なお、がん相談支援センターでは、がん医療にかかわる様々なご相談に応じています。