(4)協働型社会に対応するための取組

A 市民のまちづくりに対する自発的,積極的な参加意識を高めていくこと。

B 市民の主体的な発想や活動を支援すること。

C NPO団体や企業など,多種多様な組織や個人と共に役割を担い合いな
  がら連携してまちづくりを進めていくこと。

(説 明)

 地方分権が叫ばれる今日,増大し多様化する市民ニーズを的確に捉え,限られた財源を有効活用しつつ,個性的なまちづくりを進めていくためにキーワードとなるのは,「市民と行政とのパートナーシップ」「役割分担に基づく協働」関係の構築にほかならない。
 そのためにはまず,市民のまちづくりに対する自発的,積極的な参加意識を高めていくような施策を検討していくとともに,市民の主体的な発想や活動を行政が後方支援するための様々な取組が必要となってきている。
 また,協働型社会に対応していくためには,市民と行政ばかりでなく,地域住民組織やNPO団体等をはじめとする各種団体や企業など,多種多様な組織や個人が共に役割を担い合いながら連携してまちづくりを進めていかなければならない。


(主な意見)

・市民も行政に対して要望するだけではだめである。まちづくりについて具体的,建設的な提案を意識すべきであり,また,役割分担を認識し市民自身が自分たちでできることを自発的,積極的に考えていくべきでないか。

・協働型社会とは,市民と行政がお互いに責任・役割を分担し合うことであり,市民もコスト(経費・時間・労力等)の面で相応の負担が生じるということを自覚しなければならないだろう。

・これまでは,市民と行政の「役割分担」ではなく,「役割分断」であったという一面があったと思う。

・市民は自治意識がまだ成熟していない。市民参加の前に自治意識の成熟を図る取組も必要でないか。

・行政への依存心が強い市民・団体があるのも事実だ。自分たちのことは自分たちで考え,自分たちでできることは自分たちで行うことが必要でないか。

・市から言われて行う市民参加ではなく,地域などにおいて市民が自発的に活動することが求められる。このような取組を拡げていくべきであろう。

・市民の意見の調整を市民自身が行うことが,これからの大きな課題であろう。

・対立する意見がある場合などに,行政が調整するばかりでなく,市民同士の調整も求められてくるだろう。

・市民参加の目的としては,特定の事業の目的達成ということに加えて,人と人との心の繋がりができ,交流していけるということに意義があるのでないか。

・市民参加は,何を行ったかではなくて,まずは市民が参加したという意識を持つことが重要であって,そこから次のステップに進んでいけばよいのでないか。

・まずは身近な地域の課題について考えてみることが,まちづくりの第一歩だ。

・「官民一体」という言葉を聞くが,一歩間違えると「官民無責任」になりかねない。市民も,意見を言うときは自分の責任・義務を考えなければならなし,市民参加は自己責任が前提であることを忘れてはいけないだろう。

・(行政は)市民参加の基本理念を広く市民に周知し,理解を得るためにはどうしたら良いか考えなくてはならないだろう。

・市民参加は,若者や女性などを含めた,できるだけ幅広い市民の参加が求められる。市民参加を促すために,市民意識を啓発していくことも必要でないか。

・まちづくりに興味のない市民についても,参加を促すため,市民意識を底上げするような仕掛けが求められるのでないか。

・市民参加の推進を図るため,まちづくりの学習機会を設けるべきという意見を持っている。

・市民参加の活動支援として,まちづくりのセンターの設立を期待したい。
(機能 〜情報提供や情報伝達の手段,市政に対する市民の声の収集,まちづくりに関心のある市民やグループの活動の場,市民の多様な活動の場など〜)

・市民主体のまちづくりを行政が支援した場合は,結果だけを求めずに,何らかの可能性が残ったら良しとするような,息の長い取組を考えてほしいと思う。

・行政も市民の参加を求めるだけでなく,興味を持つように工夫して働き掛けるなど,市民のエゴを良い方向に転換させていくよう支援していくべきでないか。

・住民同士の意識改革が必要だ。例えば,地域や特定の分野において自主的にまちづくりを行っている団体があるが,そのための協議をする場の設定など,行政は積極的に支援していく必要があるのではないか。

・これからは,市民参加というより,むしろ市民の主体的な発想を行政が支援する「行政参加」のまちづくりを目指していくべきでないか。

・市民の自発的なまちづくりであって,社会に貢献するような活動に対して,行政の関係部局が連携して協力し,一緒になって活動・支援していくような「行政参加」があってもいいのでないか。

・様々な分野で市民が行っている事業を市が支援したり,市が行っている事業に市民が参画することで,互いに活動の幅が拡充され,活性化するだろう。

・市民と行政の間を調整できるコーディネーターの存在,役割は非常に大きい。

・例えば,ある程度決定権を持った職員がコーディネーター的な役割を持ち,市民と行政を仲介するような窓口があれば便利でないか。

・コーディネーターの養成や,まちづくりをリードする人材育成を図るための方策を検討する必要があるかもしれない。

・地域におけるまちづくり活動においては,その地域住民のまちづくりの意識の温度差を縮めていくことが課題となっている.

・地域住民間での意思の疎通が難しい現状だ。地域住民においても,まちづくりを推進していくための組織づくりをしていかなければならない。行政批判をしたら市民はまとまるが,それだけではいけない。

・地域づくりを行うためには,地域でのコミュニケーションが不可欠。それをどのように助長していくかが課題だ。地域の住民組織に幅広い市民が参加し,自由な意見が言い合えるような組織にして行かなくてはならないだろう。

・地域のコミュニケーションを助長するために,地域のコミュニティ施設の在り方が重要になってきている。

・自分たちは,地域住民が地域づくりに参加する取組を「生涯学習」と位置付けている。行政もそのように位置付けてほしい。

・これからのまちづくりは,市民と行政ばかりでなく,企業も加わらなければならない。まちづくりに対しての企業の協力体制ができていない。企業のまちづくりへの参加意欲を高揚させるための方策を検討する必要があるのでないか。

・まちづくりに参加した企業に対しては何らかの優遇措置を検討するなど,企業のまちづくりに対する参加意欲を高めていくような措置が必要なのでないか。

・文化の中に商売があってもいいし,商売の中に文化があってもいい。商売を通して市民参加すること,すなわち市民参加と「商売」は両立することができるものではないか。


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