旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2018年12月のしいくのぶろぐの記事

【年末のごあいさつ】

 今年は動物園の運営への影響(立場上考えざるを得ない)という視点で、さあもうすぐ夏本番!という7月の大雨、お盆期間の長雨、実りの秋を迎える9月のブラックアウトとたくさんの人が動く時期に合わせるかのように「想定外」の事態が立て続けに起きた、という印象が強く残った一年でした。もはや「想定外」という概念は頭から消さなければいけない概念になりました。
 一方で、シマフクロウや20年ぶりのアミメキリンの繁殖に象徴されるように動物園の総合力という視点では確実に実力を蓄積しステップアップしていることを確認できた一年でした。


 
 戌年最後の話題としてはバックヤードで飼育しているオオカミの繁殖への取り組みでしょうか。オオカミの繁殖期は来年の2月頃、アオイとヌプリの繁殖は日本で飼育しているオオカミの次世代に大きな灯りを点すことになります。日本には血縁個体のいないアオイですがすでに10歳、発情が来るかが第一ハードルです。

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すっかりたくましくなったアオイ。

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よーく見ると、アオイの後ろにヌプリのおしりが・・・



 明日から亥年、おめでたいはずのイノシシですが国内では26年ぶりに滋賀県で発生した豚コレラ。家畜のブタだけではなく人為的なコントロールが効かない野生のニホンイノシシでも感染が確認され、感染拡大が続いています。防疫の観点からは危機的な重大局面です。


 皆さんにとってはどんな一年だったのでしょうか?そしてどんな初夢を見られるのでしょうか?僕はいつものように壮大なあり得ない夢を見ると思います。

 今年も多くの方に大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。おかげさまで動物園も動物たちも無事に年を越せそうです。では皆様良いお年をお迎えください。

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おまけ:大晦日の一枚。キングペンギンとエイトご対面

園長:坂東 元

家畜・ペットのこども牧場

 こども牧場へ足を運んでくださるお客様は、ウサギ好きの人は、そのガイドの時間やふれあいの時間めがけて来てくださったり、それぞれ好きな動物の前で各々ゆっくりとした時間を過ごされていたり、「うちは○○を飼っていて、こうなんだよ」と話しかけてくださる方もいらっしゃいます。そういったお客様のお話を聞くのも本当に楽しいものです。
 こども牧場から里親へ出した動物の飼い主さんが、今の様子や時には亡くなったお知らせを直接伝えてくれたりもします。
 動物が好きなこと、大切に飼っていることが伝わってきて、心が温まりますし、自分の知っていることなら、少しでも役に立つなら教えられたらとも思うので、どんどん話かけてきてくれたらと思います。
これからお正月、冬休みシーズンになると、ウサギやモルモットのふれあいの時間混み合うようになりますので、まだ混み合わないちょうど今時期がおすすめです。
 ぜひ、こども牧場へも来てくださいね。

ブタ

ブタもいるよ!

こども牧場担当:南川朝美

冬ということで・・・

 皆さんこんにちは。ミカンの国出身のフクロウお世話係です。

 北海道に来てはや4年目、すでに冬本番・・・しかしこの早い冬にはまだ慣れません。春が恋しいです(笑)

 さて、北海道ではその寒さのために冬に展示できない動物も多いです。

 私がお世話をしているは北海道産のフクロウたちですが、渡りをするものもいるため一部を室内に収容し春を待っています。

 今回は、彼らの北海道産動物舎越冬室での様子を紹介します。

 現在越冬室に入っているのは、アオバズク、オオコノハズク、コノハズクです。

 室内には止まり木を設置し、暖房も完備されています。温度は基本的に春の気温を参考に野外と同じようにして昼夜で温度差をつけるようにしています。北海道の長い冬、室内というちょっと窮屈な環境ですが、翌年の春に健康で野外に出せるようにお世話しています。

 その他のフクロウたちは北海道の冬に対応できる種類です。特にシロフクロウは北海道では冬しか観察できないフクロウですので、これからの季節が本番のようなもの。夏とは違う表情が観察できると思います。是非観察しに来てください。

 では~

アオバズク

今のアオバズク

コノハズク

今のコノハズク

オオコノハズク

今のオオコノハズク

副園長・獣医師・フクロウ担当:池谷優子