旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2017年8月のしいくのぶろぐの記事

【アムールヒョウ日記:ルナ子育て中!】

 開園50周年、もうじゅう館からお送りする「第二の爆弾」は、すでにみなさんご存じの通り・・・

 アムールヒョウの繁殖です!!


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2頭の子たち、順調に育っています!


 アムールヒョウといえば、旭山の「伝説の飼育係」辻栄さんが1991年に国内で初めて繁殖に成功した動物です。

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1991年に動物園水族館協会から贈られた「繁殖賞」の楯。


 奇しくも開園50周年の今年、ふたたびアムールヒョウの繁殖。「猛獣のスペシャリスト」辻栄さんに、少しは迫ることができたでしょうか。

 

 そしてお待ちかね!産室のライブ映像の展示もすでに開始しています!

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もうじゅう館・自動販売機横にあります!


 生後6日目から始めたライブ展示。母親ルナが子をなめて世話したり、授乳したり、初産ながらしっかり子育てしている様子が観察できます。子もどんどん成長し、動きが活発になっていくことでしょう。

 

 しかし、子の体調はまだまだ不安定で、ライブ配信中に子が死んでしまうリスクも、ゼロとは言えません。ましてや自然界での子育ては、天敵の存在などでさらに厳しいものでしょう。

 必至に、たくましく命を繋ぐアムールヒョウ。ありのままの命の営みをご覧いただくために、あえてリスクも承知でモニター展示をおこなっています。

 

 出産の瞬間の動画、みなさんもうご覧いただきましたか?

 リンクはコチラ ↓↓↓

<アムールヒョウ出産一頭目>

<アムールヒョウ出産二頭目>

 

 野生の生息数はわずか50頭といわれるアムールヒョウ。

 今まさに滅びてしまうかもしれない動物が、命を繋ごうと懸命に子育てしている。

 その様子を、みなさんにもぜひ見守っていただきたいと思います。

 

(もうじゅう館担当:大西敏文)

お絵かき完成!

 もうじゅう館お絵かきコーナー、職員の西田主幹も参加してくださいました!

タコ水道

描いてくれたのは、なんとタコ水道!

 

 確かに、あさひやま50年の歴史の象徴かもしれませんね~。絵の完成度も高いです!

 お絵かき中

「にしだ」とペンネームも入れていただきました(笑)

  

 主幹というと市役所ではけっこう「エラい人」です。いつもは事務所におられますが、夜の動物園「○×クイズ」ではひそかにロープ役をやってくださいました。そしてお絵かきまで!

 役所内で、職務として大真面目にクイズをやったり絵を描いたりする部署なんて、ほかにはないですよね~。西田主幹、動物園の遊び心にお付き合いいただきありがとうございます!

 

 お絵かきに参加してくださったみなさんのおかげで、絵をつなげて字を書く「文字絵」も完成しましたよ!

 

 前回ご紹介した、ライオン前の

ライオン前

「○祝あさひやま50th」

に続き、ヒグマ前には

ヒグマ前

「祝50thありがとう」

 

 みなさんと一緒にもうじゅう館に盛大な「落書き」をできて、う~む満足満足。

 50周年を祝してもうじゅう館からお送りする第一の爆弾「お絵かきコーナー」は、ひとまず終了いたしました。

 

 でもご安心ください!すでに「第二の爆弾」をご用意してあります!

 それは・・・(つづく)

もうじゅう館担当:大西敏文

虫観察会を行いました

  8月12日(土)に旭山自然観察会「親子で学ぶ、虫とともだちになろう!」を行いました。昨年は気温35度での「灼熱の観察会」でしたが、今年は何と雨・・・。虫取り網を振り回しながらみんなと遊ぼうと思っていたのですが、チョウもバッタもトンボもアリも、みんな隠れてしまって昆虫採集はできませんでした。でもせっかくの夏休み、中止にはしたくなかったので事前に採取した数種類の虫と、お手製のかんさつノートを使いみんなで虫を学びました。昨年同様「ありじごく」は好評で「想像でありじごくを描いてみて~」というお題に、すり鉢状の穴を描く子がいて「これがありじごくだよ~」って。虫ではなく穴のことを「ありじごく」と思っていたらしく、実物を見て驚いていた表情が印象的でした。

ノート  お勉強中

   かんさつノート(左)      「かんさつノート」を使ってお勉強中(右)

 

 今回はきりん舎のバックヤードで行いましたが、昆虫採集ができなかった分余った時間をみんなでキリン観察。実はこれが一番盛り上がった感が・・・

ともあれ、みんなの夏休みの思い出のひとつになっていてくれたらうれしいです。

キリンの観察

オプションでキリンを観察

副園長・キリン担当 中田真一

川の自然観察会を開催しました!

 7月29日に旭山動物園の自然観察会「夏休みだ!川での自然遊び」を開催しました。

 旭山動物園の自然観察会としては、初めて園内、旭山公園以外での開催となります。

 天気は絶好の川遊び日よりで、参加者は夏休みということで市内はもとより北海道外の方にも参加していただきました。

 内容としては、みんなで川の生き物を探し、その後に自然界での水の循環をみんなで考えました。実施した川は小さな川でしたが多種多様な生き物を発見することができ、「え~もう終わり~」と、もっともっと川遊びをしたい声も聞こえました。

 川の自然観察会

川の自然観察会の様子

 今回、初めての試みとして実施した園外での自然観察会。なぜ、動物園を飛び出して自然観察会を?

 動物園で飼育している動物は、ほとんどが野生動物です。野生動物たちが生きていくためには、暮らす場所、植物、他の生き物たち、などが絶対に必要です。一種類だけで生きている生き物はいません。

 「自然は大切」。誰もが知っていることですが、その自然とは何か?それを探しに野生動物たちが暮らしている場所をまずは知ってもらう。そして、その自然がこれからも続いていくために私たちはどうすればいいか?それをみんなで考える。

 その先に、人と自然が共存する未来があり、動物園で飼育している動物たちの仲間を守ることにつながるのではないか、と考え自然観察会を行っています。

 野生動物たちが暮らしているは別世界では無く、私たち人もその自然の中で暮らしています。野生動物たちが生きていける未来は、きっと私たち人も豊かに生きていける未来なのではないでしょうか。


 今年は昨年より多くの自然観察会を計画しています。まずは楽しく!楽しみながら自然を知り、考える自然観察会に、ぜひご参加ください。

(ニホンザル・ゴマフアザラシ担当 鈴木 悠太)