旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2017年11月のしいくのぶろぐの記事

2017年11月22日 しいくのぶろぐ

【レイラ】

【レイラ】 

 その後もライラ・のん・パック宛てに、たくさんのお花をいただいております。

花

 これほどたくさんのお花が届くのは、めったにないことです。みなさん本当にありがとうございます。
 あらためて見ると切花は美しいものですね。前を通るたび、ふと立ち止まります。
 いまの季節、もうじゅう館の外に置くことはできませんが、気温が低いので花は長持ちするでしょう。

 いただいたお花、しっかりお世話(飼育?)します。


2

 さて、長年連れ添ったライラを亡くしたレイラ。
 高齢になり、寒い日は扉を開けても外に出ようとしません。これからの季節、来園者のみなさんにはなかなかご覧いただけないかもしれません。
でも大きな病気はなく、静かに余生を送っています。ライラより一歳年上で、何度も出産育児で体力を使ってきましたが、ライラより長生きしています。ライオンの世界も女性の方が長寿、という事でしょうか。


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 あまり近づくと「ガウッ!」と怒る。レイラ母さん、まだまだ健在です。

 ライラとレイラはよく鳴き交わしをしていました。「がおーん!」と鳴きはじめると、人間同士は会話もできないほどの轟音。その鳴き交わしがもう聞かれないと思うと寂しい気持ちになります。
 たくさんの子孫を残し、動物園の「功労者」ともいえるレイラ。無理させず、のんびり余生を送らせてあげたいと思います。

(もうじゅう館担当:大西 敏文)
 

しいくのぶろぐ「意思表示」「相手の気持ちを考える」

みなさんこんにちは。

クモザル、カピバラ飼育担当の白木です(度々登場!)。

これまで、前々回「日々のできごと」前回「怖すぎて・part1・part2」と題して、カピバラとのできごとを4コマで書いてみましたが、大・大好評につき(?)、さらに第3弾を書いてみました。

タイトル「意思表示」「相手の気持ちを考える」の2話構成です。

どうぞご覧ください!(なお、冬期はカピバラを展示していませんのでご了承ください。)


タイトル「意思表示」

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※画像クリックで拡大できます


タイトル「相手の気持ちを考える」

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※画像クリックで拡大できます


(飼育:くもざる・かぴばら館担当 白木 雪乃)

【アムールヒョウの子、見分けてみよう!】 

 アムールヒョウのツインズ、10月から展示訓練を開始しています!

 (※なお、動物園では11月15日を「一般公開」開始日としました。)

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じゃれあいながら日々成長している2頭。

 とくにメスの子は活発です。(お転婆?)生後わずか2~3カ月で、放飼場に垂直に立てた4~5mの丸太をスイスイと登ってしまいました。


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この写真の丸太は垂直じゃないけど、垂直も登れちゃいます。

 アムールトラやユキヒョウの子に比べ、アムールヒョウの子の方がアクティブ&アグレッシブに感じますね。
 考えてみれば当然かもしれません。アムールヒョウの生息域には、天敵であるアムールトラやヒグマもいます。天敵に出会った時、ヒョウの子は「木の上に逃げなければ生きのびられない」のです。厳しい野生を生きるたくましさを感じます。

 ヒョウはみんなヒョウ柄ですが、よ~く見ると個体それぞれ模様が違います。研究者は野生のヒョウを模様で個体識別します。今年生まれのツインズも、模様でオスとメスを見分けられますよ!


3

眉間にまゆげ?のような模様があるのがメスです。


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わかりますか?斑紋がつながって「!」みたいな模様に見えますよね。

 仮面ライダーの触角のようにも見えます。
 まゆげ(触角)模様が無いのがオスです。


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左オス、右メスです。

 ちなみにこの記事の最初の写真は、左メス、右オスですね。

 展示訓練は天候や動物の体調をみながら不定期で行っています。もし展示訓練中に来園されたら、ぜひオスとメスを見分けてみてください!
 見分けることができたら、あなたもアムールヒョウの研究者になれるかも??
(もうじゅう館担当: 大西 敏文) 

しいくのぶろぐ【動物園動物の死とは (2)】

 

10月4日のパックに続き、11月1日にアムールトラののん、7日にライオンのライラ。もうじゅう館では3件の訃報が続きました。

 パック19才、のん21才、ライラ21才。年齢も近いので、同時期に寿命を迎える可能性も想定してはいましたが、まさか1カ月ほどの間に3頭立て続けに逝ってしまうとは・・・

 空になった寝室を見ると、さすがに寂しく感じられます。

のん

<写真1> のんの死に顔は安らかでした。


 園にはみなさんからのお花が届いています。送ってくださった方々、ありがとうございます。Facebookにもたくさんのコメントが寄せられており、みなさんの3頭に対する思いが伝わってきます。

 3頭とも、もうじゅう館を代表するような存在でした。

花 

<写真2> もうじゅう館裏ですみませんが、飾らせていただきました。


 命には必ず終わりがある。寿命を全うしての死はあってはならない事ではなく、自然な事です。飼育係は動物の死に対して、一般の方よりドライに受け止めている部分があるかもしれません。

 ただ、ぼくがもうじゅう館で動物の誕生と死を両方見守ってきて、思ったことは・・・

 

 アムールトラが繁殖した時の喜び。ぼくにとってキリルとザリアのペアと、その子どもたちソーンとナージャは特別な存在です。

同じように、ライラやのん、パックが生まれた時にも、それを見守る飼育担当者がいて、ぼくと同じように感動を受け、彼らを特別な存在と感じた事でしょう。

 もうじゅう館担当はぼくで4代目になります。動物たちの成長や繁殖を見守ってきた前任者たちから命のバトンをリレーして、ぼくがアンカーになった、というわけです。

  

 ライラ・のん・パックには、来園者や職員、多くの人の思い入れがある。その人たちの思いも受けとめ、最後までしっかり看取ってあげよう、ということは意識しました。「最後を看取ってくれたのがあいつ(大西)でよかった」そう思っていただけたら幸いです。

 ライラ

<写真3> ライラは立てなくなっても最後まで飼育係を威嚇し、百獣の王の威厳を捨てませんでした。


 

 3頭それぞれの容体が悪化してきた時、獣医3人や園長と、今後どんなケアができるのか、さまざまな話し合いをしました。

正解がひとつではない事なので、獣医3人にもそれぞれの考えがあったり、もうじゅう館の設計者でもある園長の、ライラやのんに対する思いの強さも知りました。ぼく自身も担当動物の死について、考えさせられたり、ときには考えが揺れることもありました。

 「猛獣はどのように命の終わりを迎えるのか」「それに際して飼育係(獣医)はどう向き合うべきか」。3頭が最後に教えてくれたことを、職員それぞれが糧として、今後の仕事に活かさなければならないのだと思います。

(もうじゅう館担当:大西 敏文)