春のアザラシ

最終更新日 2023年3月26日

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春のアザラシ

 春のゴマフアザラシは一年で一番大事な時期を迎えます。
 一つ目は出産と子育て。旭山動物園では例年、3月末から4月の初めに出産することが多いです。現在、大人のメスは2頭。最近の観察では「今年はないかなぁ?」なんて思っていますが、産む可能性はあります。さぁどうでしょう?
 白い産毛に包まれて生まれるゴマフアザラシの赤ちゃんは、母親から乳脂肪分の濃いおっぱいを飲み、みるみる大きくなります。そして2~3週間経つと白い毛は抜けて、大人と同じゴマ模様に。そうなれば、もう授乳期間は終了。いくら子どもが泣き叫んでも親は関与しません。ゴマフアザラシの親子関係はたったの2~3週間なんです。


ひなたぼっこ

みんなで日なたぼっこ


 出産・育児が終わると今度は発情がきて交尾をします。オスはメスの育児が終わるまで、ひたすらこの時を待っています。

 
乾いて
乾いてモコフワ


 それと同時期に換毛(毛替わり)も始まります。毛を乾かして換毛を促すために上陸していることが多く、今時期「1頭も泳いでない!」なんてこともありますのでご了承ください。
 一番若い「麦」はすでに換毛が始まっていて、お腹あたりはもうだいぶ進んでいます。新しい毛に生え替わっても、古い毛の時と同じ模様なんですよ。

お腹

麦のお腹

 夏期開園の時は銀ピカのボディになってますので、また会いに来てくださいね。  

副園長・あざらし担当:中田真一