キングペンギンの雛のふ化のお話

最終更新日 2022年7月15日

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キングペンギンの雛のふ化のお話

 6月17日にキングペンギンがふ化しました。今回は、このヒナのふ化のお話です。

 毎年、キングペンギンが産卵すると卵はふ卵器へ入れ、親には偽物の卵を抱卵させます。ふ化したら、その偽物の卵とヒナを交換します。そうすると親は自分で孵したと思って、そのまま育ててくれます。

キングペンギンは、はしうちしてから雛が孵るまで48~72時間かかります。時間がすぎても卵から出てこられないと、そのまま死んでしまうので、飼育係が殻を割ってふ化を介助することがあります。ふ化できない雛は、体が十分に成長していないこともあるので、必ずしもそれがうまくいくとも限りません。

今回は72時間たってもふ化しませんでしたので、雛の状態を見て介助すると判断しました。体を傷つけないように、卵を慎重にすこしずつ割っていきます。雛は介助後も元気そうでしたので、もう少し待つと出てこられたのかもしれませんが、その判断は難しく、毎回迷います。

今は両親の元、順調に成長しています。ふわふわの茶色い綿羽が生え、愛らしさが増してきました。しばらくは室内展示場にいるのでぺんぎん館内でご覧ください。

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(ぺんぎん館・ダチョウ・ヤマアラシ担当:田中 千春)