シマフクロウの仔、順調に成育しています
4月14、18日に2018年以来2回目のヒナの誕生がありました。2018年以来となります。
前回の繁殖時とは営巣場所(巣箱)が違うため、どうなることかとワクワクドキドキしながら観察を続けていましたが、無事に産卵、孵化を迎えることができました。
抱卵中からモニターを設置し、来園者の皆さんに見てもらえるようにしていましたが、最近では何度も通って見てくれていた方もいるようで、「ヒナ大きくなってるねー。」なんて声も聞こえてきます。嬉しい限りです。
途中メス親に巣内のカメラを翼で叩かれ、ズレて見えなくなってしまいましたが、奇跡的にまたメス親がカメラをいじったことで修復され見えるようになりました。
野生下では165羽程度しか生息していないシマフクロウ。野生のシマフクロウの子育ての様子はまず見ることができないと思いますが、それが動物園だとずっと観察することができます。動物園で希少種を飼育する意味はまさにこういったことで、少しでも来園者の皆さんに野生動物の生態や現状を知って興味を持ってもらい、その気持ちを彼らの保全に繋げていくことだと思います。道内では今まさに同じように子育てをしている野生のシマフクロウのペアもいると思います。動物園の子育てペアを見ながら野生に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
左からメス親、ヒナ1、ヒナ2(頭だけ)。オスは巣の外で見張っている。
巣内の奥に写っているのは叩かれてズレてしまったカメラ。
フクロウ・えぞひぐま館担当:大内章広