長かった454日間

最終更新日 2021年1月10日

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長かった454日間

 アミメキリンの結が昨年の12月28日にオスの仔を出産しました。ゲンキと結が交尾をしたのが2019年の10月1日だったので、赤ちゃんは454日間もの長い間、結のお腹の中にいました。キリンの妊娠期間は約450日間と言われているので、標準的ではないかと思います。飼育担当としては本当に長い長い454日間でした。11月に入り、結のお腹は破裂しそうなくらい大きくなりました。また、おっぱいも大きくなり、いつ生まれるのかな?とソワソワしていました。出産は夕方に始まったので、監視カメラのモニター越しですが、幸運にもリアルタイムで見ることができました。


 結が落ち着きなくウロウロし始めると、結のお尻のあたりから赤ちゃんの前足(たぶん)がニョキっと出てきました。結が何回か強く踏ん張ると、勢いよく赤ちゃんがズルっ、ボトっと生れ落ちました。結のお尻は地面から2メートルくらいの高さにあるので、ものすごい衝撃だったと思います。生まれたての赤ちゃんは膜をかぶっているのですが、結が赤ちゃんの体を丁寧になめると、膜がはがれ、段々とキリンの網目模様が見えてきました。赤ちゃんがピクピクと動き始め、立っては転びを5回くらい繰り返した後、震えながら4本足で立ちました。有名な「生まれたての子鹿」の動きです。その後、しっかりと立ち、フラフラとした歩みですが、結のおっぱいに近づき、授乳している様子が確認できました。現在、結と赤ちゃんは落ち着いた様子で寝室で暮らしています。


 外の放飼場デビューは気温が高くなった春以降を予定しておりますので、しばらくはご覧いただけないのが残念ですが、動画や写真などはSNSなどを通して発信していきますのでよろしくお願いいたします。

キリン赤ちゃん 

キリンの赤ちゃんと母親の結

きりん舎担当・獣医師:佐藤伸高