ワオベビー
先日「しいくにゅーす」でお伝えしましたが、3月5日にワオキツネザルのナスカ(双子)とリン(1頭)が出産し、計3頭の赤ちゃんが生まれました。
残念ながらうち1頭が死亡してしまったのですが、2頭はあいかわらずナスカのおなかにくっついています。
3月9日からナスカがリンの仔も一緒に抱いて過ごし、赤ちゃんたちは交代でおっぱいを飲んでいるようでしたが、3月26日に1頭がナスカから離れてしまいました。
ナスカは仔から離れずまた抱こうとしていたのですが、仔はうまく抱きつけずにいました。
体が冷えてしまうので一度回収しましたが、ナスカはずっと気にしていていたので再度ナスカの元へ連れて行ったところ、仔がうまく抱きつけたのでそのまま様子を見ることにしました。
一度は戻れたもののやはり衰弱していたようで、翌日の朝、亡くなっていました。
解剖の結果、腸には便がありましたが胃に内容物はなく、おそらくおっぱいを十分に飲めず徐々に衰弱していったと思われます。
3頭になってからの様子を見ていると、ベテラン母さんのナスカなら3頭同時に育てられるのでは、と期待していたのですが、亡くなった個体はほかの2頭と比べると少し小さく、成長するにつれてすこしずつ体格差ができ、飲み負けてしまったようです。
<3頭でくっついていたとき>
最近は天気がいい日には外に出ていて、新しくできたヒーター付き出窓では至近距離でナスカ親子の姿もご覧いただけていました。
生後1ヶ月を過ぎ、だんだんと大人たちが食べているものにも興味を持ってきているようです。また、おなかにくっついているだけでなく、ときどきおんぶの体勢にもなっています。
昨年の春から担当になり、ワオの子育てをじっくり観察するのは初めてなので、これからどんなふうに成長していくのかが楽しみです。
いまは春の休園期間なので、ワオたちの様子はSNSでお伝えできればと思っています。
<ひなたぼっこ>
<カメラも気になる?>
サル舎・北海道産動物舎担当:佐藤和加子