旭山にゅーす・ぶろぐ

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2012年1月のすべての記事

新しい年を迎えました。
今シーズンは久しぶりに雪と寒さが早くやってきました。
雪かきでうんざりな人も多いでしょうが、
北海道らしい冬が久しぶりに戻ってきた気もします。
この手紙が届く頃、
産室の中のホッキョクグマは新しい命を育んでいるでしょうか?
老朽化した開園からある総合動物舎の
建て替えの予算の目途はついているでしょうか?
前回の手紙に添付した無料招待券は
たくさん利用されているでしょうか?...

今年は、たくさんの方から支援をいただいている
ボルネオへの恩返しプロジェクトを
現地で具体化すべく、作業を急ピッチで進めています。
危機的な状況にあるボルネオゾウの救護施設の第一弾を
ボルネオ島のサバ州にある保護区(LOT8)に建築する予定です。

外国で施設を建築することは、
想像以上にさまざまな困難が伴います。
設計図面を渡して、見積書を取って、
といった日本のやり方はまったく通用しません。
日本で始めて、世界で始めての施設を具体化してきた旭山ですが、
さらにハードルは高いと感じています。
一つ一つ障壁を乗り越えて計画を練っています。

第一弾は予算の制約もありますが、
とにかく具体化すること、を目標に
がむしゃらにいくしかありません。
昨年に送ったボルネオゾウ救助用の移動檻は、
大活躍をしていて、現在アブラヤシの畑に現れたボルネオゾウを捕獲し
ジャングルに返すために輸送できる檻はこの檻一つだけです。

人と野生動物の共存のためにできること、
一刻も早く具体化し続けなければいけません。
アブラヤシから採れるパーム油の需要は年々高まる一方です。
地球規模での人口の増加は、
必然的に植物油脂の必要量の増加につながり、
その増加分を満たす主役はパーム油だと言われています。
つまりジャングルを切り開きアブラヤシの畑の拡大が続くわけです。
野生動物たちの豊かさが人のためだけの豊かさに化け続けるのです。

現実は厳しいのですが、熱帯雨林は地球の命の根元です。
新たな種の誕生、意識することすらない空気中の酸素...
その根元のあらゆる命を絶ってしまうことは
地球そのものが息絶えることを意味するように思えます。 

まずは、自分たちが奪い続けていることで
日常の豊かさや便利さが成り立っていることに気づくこと、
救護センターはそんな願いを込めて建設します。
今年中に具体化すること!これが今年の自分に課した第一優先の夢です。
 

園長が描いたゾウとヒト

ゾウとヒト(ゲン画伯)