ゲンちゃん日記・令和4年10月「来年に備えて試行錯誤し具体化していきます」

最終更新日 2022年10月11日

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ゲンちゃん日記・令和4年10月「来年に備えて試行錯誤し具体化していきます」

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(7/5に誕生した2頭のレッサーパンダ)

すっかり秋です。今年は様々なイベントも行い充実した年を過ごしています。ドングリも豊作のようで旭山近郊でもヒグマ出没の情報を聞かなくなりました。ヒグマたちも山でたっぷりと栄養をつけて冬に備えることができているといいなと思います。ただし来年に備えて、旭山はヒグマにとっていい所なんだけど居心地が悪い山にしなければいけません。関係機関と連携して協議をし具体化していきます。心配は旭山近辺でもデントコーンの作付面積が増え続けるであろうこと。ヒグマにとってもとても魅力的な食べ物です。食糧自給率、家畜飼料の自給率を増やすことは日本として重要な課題です。試行錯誤しながらヒグマとの折り合いをつける方法探り続けていくことになるでしょう。
さて、レッサーパンダの子は巣箱から出てくるようになり、アビシニアコロブスの子は母親から離れ兄弟と遊ぶ時間が増えてきました。そうそうホッキョクグマのゆめもたくましく成長しています。ここまで来ると早く雪が降らないかなと思ってしまいます。雪と戯れるゆめの姿を思い描いてしまいます。
そして9月に入りヤギ、ライオンの出産と続きました。ライオンは猫科唯一、雄雌共同で子育てをします。安全を保障する雄ライオンがいる環境下だからこそ子供たちは実に無邪気にじゃれ合いながら成長していきます。
今年は我慢する、何かできることを探すのではなく、やること、やらなきゃいけないことを追いかけ具体化するスタートの年になりました。空白の2年間を一気に取り返さなければとの思いも強く持ちました。今年は悔いを残さず締めくくりたいと思います。
 
 

                                    令和4年10月11

                                    旭山動物園 園長 坂東 元