7月4日の未明、長崎バイオパークからカバの百吉がやってきました。
7月2日に長崎を発ち日本海をフェリーで渡りやってきました。
百吉は2011年5月28日生まれの2才です。
まだまだ小さいのですが、オスの子は親離れの年齢です。
名前の由来ですが、
2011年は日本に始めてカバが来てから100年目と言うことで「百」、
たくさんの人に幸せをもたらすようにと「吉」で百吉だそうです。
とても素晴らしい名前をもらったカバです。
来園してからの百吉はとても落ち着いていて
順調に旭川の気候にも旭山の飼育環境にも
飼育係にも慣れてくれました。
とても適応力のある個体です。
秋には新居への引っ越しを控えていますが、百吉ならば問題ないでしょう。
旭山動物園には、49才のザブコがいます。
ザブコは昭和42年の動物園開園当初から旭山で生活しています。
お客さんの中には、自分が子供の頃にザブコを見て
今はお孫さんを連れてザブコを見に来ている方がいるかも知れません。
そう考えると命を預かることって凄いことなんだなと改めて思います。
足腰の弱ったザブコは水中では浮力が働くので機敏に動けるのですが、
陸上を歩くのは負担が大きいため3日に1日のペースで屋外の放飼場に出して
日光浴とリハビリ的な運動をしています。
エサは寝室の陸上で食べるのですが、立ったまま食べることができなくて
短い足を投げ出して横になって食べています。
と言うことで2日百吉1日ザブコの3日サイクルで
屋外放飼場に出ていることになります。
百吉が外にいる日の来園者の第一声は
「カバってあんなに早く動くんだ!」です。
確かにザブコはここ10年近く朝プールにはいる時、
夕方寝室に戻る時くらいしか
動く姿をほとんど見ることはありませんでしたから…
旭山の今までの半世紀近くを見守り続けてくれているザブコ、
これからの半世紀を旭山で過ごす百吉、
ザブコの住みかとしてボロボロになった総合動物舎は
今年きりん舎・かば館として生まれ変わります。
新たな半世紀の始まりとして百吉が来たように感じます。
動物たちに、来園者にたくさんの幸せをもたらしてくれますように。
来園したカバの「百吉」(ゲンちゃん画伯) |