旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくにゅーす】一覧

このページでは「しいくにゅーす」の記事のみを掲載しています。

「しいくにゅーす」では飼育に関する様々な情報を紹介します。

2019年3月のしいくにゅーすの記事

シマフクロウ、猛禽類への活魚のプレゼントについて

寄贈式の様子
シマフクロウ

 3月31日(日曜日)、株式会社大雪漁業さまより北海道の川魚の代表の一つであるオショロコマの活魚が寄付されます。

 13時からシマフクロウ舎にて贈呈式を実施し、その後シマフクロウ舎の池と北海道産動物舎の猛禽ゲージにある池にオショロコマを放流します。

 活魚は餌となりますので、野生化と同様、鳥たちの狩りが観察できる可能性があります。

 シマフクロウ舎にぜひお集まりください。

ゴマフアザラシの「ぽちゃ丸」が出産しました

 3月24日の22時半頃にゴマフアザラシの「ぽちゃ丸」が出産しました。

母子ともに落ち着いており、授乳も確認できています。

 赤ちゃんの性別はまだ確認できていません。

あざらし1
(3月25日の様子)
あざらし2
(3月25日の様子)

 ぽちゃ丸は、一昨年の「まくろ(2017年3月23日生まれメス)」に続き、2回目の出産となり、今年も自然保育をしています。

 産まれたばかりの仔は、全身白い毛で覆われており、3週間ほどで大人と同じ模様に変わっていきます。

 白い毛で覆われている姿や授乳している姿は今しか見られない姿です。あざらし館へぜひ足を運んでください。そして、成長を温かく見守っていただければと思います。

 また、現在は安心して子育てができるよう、観察エリアを一部制限しています。

 ご了承ください。

天売猫の「ひじき」を譲渡しました

 3月21日に「天売猫のおはなし会と譲渡会」を行い、約30名の方々に参加していただき、天売島の現状や天売猫について伝えることができました。
 譲渡会では、こども牧場で約3年間・馴化(じゅんか)を行ってきた天売猫「ひじき」の里親さんが決まりました。そして、3月25日に里親さんのご自宅へ譲渡のため伺い、今後のことなどをお話させていただきました。

ひじき譲渡会
 里親さん(左下)と「ひじき」との記念撮影

 ひじきは、これから新しい環境で楽しく過ごしていくことと思います。今後も里親さんから写真などをいただき、近況をこども牧場で掲示していく予定です。
 
 今回の譲渡で、こども牧場で馴化をしていた天売猫はいなくなりましたが、今後も天売猫や天売島の自然を看板などで伝えていきたいと思います。
 
※天売猫(てうりねこ)とは?
 天売島では、島に生息するウトウやウミネコなどの海鳥の繁殖地にネコが出入りをし、ヒナや卵を襲い、生態系に影響を及ぼしていることから、2014年度から環境省や羽幌町が協力し、島内にいる約200~300頭のネコの捕獲に取り組み、避妊去勢し、馴化(じゅんか:人に慣れさせること)して里親を探し、譲渡していくという活動を行っています。このような天売島にいるネコを「天売猫」と呼んでいます。
 旭山動物園では、この活動に2015年から協力させていただき、天売島の現状を伝えています。

シマフクロウの親子を分離しました

 

 昨年の春繁殖し、4羽で親子展示を実施していたシマフクロウですが、3月20日に同居していた子供たちを分離し、非公開スペースの飼育場へ移しました。

シマフクロウ

 子供たちは、行動や外見は完全には成鳥になりきってはいませんが、2月頃から分散期となり、親からだんだんと距離をとっていく時期となります。数日前より母親のモコが巣に入り始めるとともに、子の1羽に対して追い払い行動を見せるようになってきました。そのため、子の安全と時期的にもそういう時期だと判断して分離を実施しました。

 分離した若鳥たちは非公開施設での飼育となりますので観覧はできません。

 今年の繁殖は未だ流動的ですが、ロロ(オス)とモコ(メス)のペアを今後ともよろしくお願いいたします。

 アムールトラの「ソーン」とアビシニアコロブスの「ルビ」が浜松市動物園へ引っ越しました

 

 アムールトラの「ソーン」(2016年4月8日本園生まれ・オス)とアビシニアコロブスの「ルビ」(2015年10月27日本園生まれ・オス)が3月19日に浜松市動物園へ移動しました。

ソーン
(ソーン)
ルビ
(ルビ)

 ソーンはメスのローラとの繁殖、ルビはメスのコノハ・ランとの群れ形成・繁殖を目指していくことになります。
 新しい環境に早く慣れ、仲良く暮らしてくれることを願っています。

オランウータンの訃報について


リアン 
 2019年3月6日にオランウータンのリアンが死亡したことをお知らせします。

 リアンは1992年5月4日台北動物園生まれの雌のオランウータンで、旭山動物園には1998年11月に来園しました。2002年4月に雄のジャックが来園してからペアリングをはじめ、2003年3月に雌のモモ(2009年4月に死亡)、2007年7月に雄の森人(モリト)、2015年2月に雌の森花(モカ)の3頭を出産しました。

 リアンは子どものモカと同居して飼育展示していましたが、3月6日の朝に飼育担当者から食欲減退・元気がやや消失との報告を受け、獣医が診察し採血を行い、屋内放飼場には出さずに寝室内での飼育とし経過観察としました。

 しかし、15時40分頃に飼育担当者が寝室の床で意識がない状態で発見し(15時30分には寝台で寝ていることを確認していました)、すぐに獣医が到着しましたが呼吸が停止しており、園内動物病院に運び心肺蘇生を行いましたが回復せずに死亡を確認しました。

 解剖の結果、脳のくも膜下出血と胃から十二指腸にかけて腸粘膜からの出血を認めたことから、急性くも膜下出血による死亡と診断しました。(今後さらに詳しい病理検査を行う予定です)

 前日までは食欲も有り、元気な姿を見せていたので皆さんにも急なお知らせになってしまいました。

アムールトラ「ソーン」が引っ越しをします

ソーン
浜松市動物園へ移動する「ソーン」

 ホームページや園内の看板でお知らせしていましたが、他園館へ搬出する準備ということでバックヤードで飼育しているアムールトラの「ソーン(オス)」が、3月19日に浜松市動物園に移動します。
 今回の移動は、浜松市動物園にいるメスとの新たなペアリング、繁殖を目的としたブリーディングローンとなります。

 「ソーン」は、2016年4月8日生まれの2歳となります。新しい環境での、繁殖を見守っていきたいと思います。