あさひばし 平成30年3月号「旭川の木彫家の新たな挑戦 旭川木彫・工芸品協会」

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2018年3月15日

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旭川は、家具や木工クラフトなどで多くの職人が活躍し、「ものづくりのまち」として知られていますが、木彫の分野でも様々な題材の作品が作られ、注目されています

高い技能が評価

旭川では、多くの木彫家が北海道の豊かな木材を使って、数々の作品を生み出しており、優れた技能で作られた作品は、全国的に高く評価されています。旭川の木彫家が、伝統的工芸品産業大賞を受賞しているのもその証しです。平成29年度の同大賞作り手部門功労賞を、道内ではただ一人、上西捷敏(じょうにしかつとし)さんが受賞。旭川近郊の受賞者は、川上哲(かわかみさとる)さん、中川貞司(なかがわていじ)さん、菅野秀雄(すがのひでお)さん、上山勇次(うえやまゆうじ)さんに次いで5人目となりました。

木彫に取り組んで50年以上の上西さんは「木彫の醍醐味は、形のない物から作品を作り上げることです。昭和45年頃までは木彫りのクマが北海道土産の定番でしたが、徐々にブームが下火になって、今は、フクロウやウサギなど色々な動物を作っています。どの動物も、苦労するのは表情です。動物の個性は顔で表現します」と話し、ほぼ毎日、朝8時から夕方6時まで仕事場に座り続けます。

オリジナリティーにあふれる作品で旭川の木彫を発信

全盛期には100人を超える木彫家がいた旭川。しかし次第に少なくなり、このままだと培ってきた木彫の技能が途絶えてしまうという危機感から、平成18年に旭川木彫・工芸品協会が結成されました。会結成の呼び掛け人であり、会長の菅野さんは「きっかけは、旭川空港での木彫展開催でした。団体としての活動を通じて、お互いに刺激を与えながら教え合うメリットはとても大きいです」と会結成の意義を話します。

団体として活動することで、様々なチャンスも巡ってきました。同25年には、コンテストで選ばれ、吉本興業の劇場「なんばグランド花月」(大阪)に、クマやオオワシなど北海道の動物を彫った約30枚の旭川木彫看板が掲示されました。また、同27年には、旭川空港での展示を見たテニス関係者からの依頼で、国際的なテニス大会のチャリティーイベント用に、テニスをするクマを製作するなど、作品の幅が広がっています。

菅野さんは「これらは一例ですが、旭川の木彫製品が変わりつつあることを市民の皆さんに知ってほしい。これからも、北海道産の木材を使って、旭川ならではのオリジナリティーのある製品を作っていくので、関心を持っていただければうれしいです」と話します。


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